お客様から,数多く頂くご質問と回答です。
1 離婚には,どんな種類がありますか
2 協議離婚とは何ですか
- 家庭裁判所が関与せずに,夫婦が話し合って離婚の合意をすることです。
3 調停離婚とは何ですか
4 審判離婚とは何ですか
- 家庭裁判所が職権で,調停に代わる審判をすることです。審判離婚は,非常に例外的ですので,調停離婚が不成立の場合は,裁判離婚を目指すことになります。
5 裁判離婚とは何ですか
- 家庭裁判所に訴状を提出し,裁判所で離婚判決を得ることです。
6 慰謝料とは何ですか
7 離婚に伴う慰謝料とは何ですか
- 離婚に伴う慰謝料は,@離婚原因を作った相手方の行為,A離婚により配偶者の地位を失うことの双方について,発生します。
8 離婚に伴う慰謝料は,いつまでに請求しなければなりませんか
- 慰謝料請求権は,離婚から3年経過すると時効で消滅します。
9 財産分与とは何ですか
- 財産分与とは,離婚の際,一方が他方に対し,@夫婦が婚姻中に協力して蓄積した財産の生産,A離婚後の生活の維持費用,B離婚を追い込まれたことによる慰謝料の3つの要素を基づいて財産を分配しなければならないことです。
10 財産分与は,いつまでに請求しなければなりませんか
11 親権とは何ですか
- 父母が未成年の子に対して,その身分及び財産について保護する権利です。
12 親権には,どのようなものありますか
- 親権には,監護教育権,居所指定権,懲戒権,職業許可権,財産管理権,財産的法律行為の代表権,などがあります。
13 離婚の場合,親権は,父と母がどちらに認められやすいですか
- 親権は子の利益をもとに決定されますが,子の年齢が低いときは,母に親権が認められやすいです。
14 養育費とは何ですか
- 養育費とは,原則として,子が社会人として独立して生活ができるまでに必要になる費用です。家庭裁判所では,双方の年収に基づく算定表によって養育費を算定しています。
15 面接交渉権とは何ですか
- 親が子と面接したり,電話,手紙,メール等で連絡をとる権利です。
16 年金分割とは何ですか
- 夫婦が婚姻から離婚までの間のそれぞれの厚生年金・共済年金の保険料納付記録の合計額を当事者間で分割することです。年金分割を受けた者は,分割された分の保険料を納付したとして扱われ,将来,その納付額に応じた老齢厚生年金を受給することができます。ただし,離婚で年金分割をした場合には,必ず,離婚が成立した日の翌日から2年以内に,日本年金機構(年金事務所)に,年金分割改定を請求しなければなりません。
17 婚姻費用とは何ですか
- 婚姻費用とは,夫婦の資産,収入,その他一切の事情に基づいて算定される夫婦とその子の生活費です。家庭裁判所では,双方の年収に基づく算定表によって婚姻費用を算定しています。
18 公正証書とは何ですか
- 公正証書は,公証役場で公証人に作成してもらう文書です。公正証書を作成するには,費用がかかります。
19 調停前置主義とは何ですか
- 調停前置主義とは,訴訟を提起しようとする者は,まず,裁判所に調停の申立をしなければならないというルールです。離婚事件は,調停前置主義が適用されます。ただし,例外的に,相手方が行方不明の場合などには,最初から訴訟を提起して裁判をすることができます。
20 調停委員とは何ですか
- 調停の際,申立人と相手方の双方の話を聞き,質問をし,和解が成立するように説得する人です。調停委員は2名1組で調停に出席します。調停委員は社会経験が豊富な人であり,裁判官以外の人が任命されています。2名の調停委員と1名の裁判官で,調停委員会を構成します。調停では,裁判官は調停の成立する時以外には,調停に出席しないことが多いです。しかし,調停委員は裁判官と協議の上,調停に臨んでいます。
21 離婚の事由とは何ですか
- 離婚の事由とは,裁判で離婚が認められるために必要な事実です。民法770条1項は,@配偶者に不貞な行為があったとき,A配偶者から悪意で遺棄されたとき,B配偶者の生死が3年以上明らかでないとき,C配偶者が強度の精神病にかかり,回復の見込みがないとき,Dその他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき,の5点を離婚の事由として定めています。
22 不貞行為とは何ですか
- 不貞行為とは,結婚している者が自由な意思に基づいて,第三者と性的な関係を結ぶことです。金銭を支払って女性と性的関係を結んだ場合でも不貞行為になります。
23 悪意の遺棄とは何ですか
- 悪意の遺棄とは,正当な理由がなく同居・協力・扶助義務(民法752条)を履行しないことです。