弁護士による代理人交渉のメリットは,以下のとおりです。
@代理人は交渉のプロである
A自分でシビアな交渉をすることによるストレスを感じないですむ
B上司と部下という不利な立場で交渉することを回避できる
Cダイレクトに罵詈雑言など人格攻撃をされることはない
D自分の内心を会社側に悟られない
E会社も,代理人の弁護士が介入した以上,相応なパッケージを払うことはやむを得ないと考える
(本社の了解も取りやすくなる)
F代理人は,依頼者に対し,適時に状況報告,交渉のテクニックの説明,精神的サポートをしてくれる
日本人的発想をする人の中には,弁護士に代理人交渉を依頼するまでもないと考える人もいます。その人たちは,自分のことは自分でするべきであるという自己に対する過信があります。しかし,素人が交渉すると,舐められた対応をされるのが落ちです。交渉のプロに依頼しなければ,赤子の手を捻るように言いなりになってしまいます。
自分で交渉をする人の中には,弁護士に依頼すると費用がかかることから,代理人交渉を躊躇する人もいます。しかし,代理人交渉によって,自分で交渉したのでは得られない金額のパッケージを手に入れることができ,パッケージの中から弁護士報酬を支払っても,多額の利益が残るのが通常です。したがって,弁護士に依頼して代理人交渉をした方が,断然,得であり,賢明なのです。
代理人交渉を弁護士に依頼しますと,会社も弁護士を代理人に依頼するのが通常です。弁護士同士が交渉すれば,しかるべき妥協点に達するものです。会社側の代理人弁護士が,会社を説得することも期待できるのが実情です。